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脛骨過労性骨障害

冬場は多くのスポーツでトレーニング期間となることが多いです。

走り込みなども多くなり足首周りに痛みが出てしまうことがあります。

よく走るスポーツでは年中起こることともいえるのですが、体力つくりのランニングの増える冬場に多くなるようにも感じています。

代表的なものとして、『脛骨の過労性骨障害』があります。
以前書かさせていただいたアキレス腱炎もそうですし、腓骨筋腱炎、足底筋膜炎なども走り込みにより起こることが多くなるものです。

そこで今日は、脛骨の過労性骨障害について書かさせていただきます。

以前はシンスプリントという方が馴染みが強く、sin=脛に痛みが出るもので、スプリンター=走る人に多く起こるためにこの名前がついていました。
痛みの場所は、脛骨内側あるいは後内側に沿った位置になります。
筋肉の付着しているところに負担がかかり、骨膜の炎症やひどい時には疲労骨折まで起こしてしまいます。

原因は運動負荷によるオーバーユース(使い過ぎ)、荷重と地面からの反発により負荷、足首の骨の並びの異常などが挙げられます。
負担のかかりやすい筋肉として、後脛骨筋・ヒラメ筋・長趾屈筋が考えられています。

これらの筋肉は脛骨の後方についている筋肉で、足首の運動とかかわっています。
反復する負荷により筋肉が疲労し、筋肉の伸び率が悪くなると、骨を牽引してしまい、付着部の骨に炎症が起きてしまいます。

痛みの位置で、どの筋肉が原因となるかが推測できます。
脛骨の上1/3あたり内側に痛みがある場合はヒラメ筋、それよりも後方に痛みがある場合は後脛骨筋、中1/3の高さの痛みは長趾屈筋が原因となることが多いです。

原因の大きな理由として、回内足・偏平足もあります。
偏平足は土踏まずがなくなってしまっている状態で、衝撃吸収がうまくできずになっているため、足首周りの筋肉により負担をかけてしまいます。
聞きなれないですが、回内足とは、踵の骨が内側に倒れ込んでいる状態を言います。
原因となる筋肉の多くが踵の内側を通っているために、回内足になると、引き延ばされていることになります。
引き延ばされているうえに、筋肉が硬くなりより引っ張ってしまうことで、骨の負担が大きくなってしまいます。

また、以前のシンスプリントの考えで行くと脛骨の内側下1/3に痛みが出るものを言っていました。

いずれにしても疲労骨折まで起こしてしまうと、練習を休むことになります。
痛みの初期のうちから対応できれば、練習を休むことなく症状を改善させていくことができると考えています。

筋肉が硬くなり、骨を牽引していることが原因ですので、硬くなっている筋肉の柔軟性を高めていくことを施術の際には行っています。
一つ一つの筋肉の走行を意識し、負荷がかかっても骨に負担がかからないようにしてあげることで、骨の炎症を抑えていきます。

筋肉が強くなることで、再発の防止につながりますので、足首周りのトレーニングと、足の指を使う運動を合わせて指導させていただきます。

反復する負荷に体がついてこれるようになれば自然と痛みも出なくなっていきます。
痛みのある期間をいかに短くできるか。
早期回復で、練習に支障がないようにしていくことが大事と考えています。

また、急に運動をされた場合にも、筋肉が耐えられず痛みが出ることもあります。
歩くだけでも痛みが出ることもありますので、脛の痛みが気になる方はお気軽にご相談くださいませ。

脛骨過労性骨障害 | 症状

伊藤 友一

1984年岐阜県岐阜市生まれ。

高校卒業後はトレーナーを目指し進学。スポーツ現場において怪我や故障で痛みを持つ選手を見ているうち、怪我や痛みを何とかしたいと言う思いを持つようになり、当時お世話になっていた方の勧めもあり、鍼灸専門学校に進学。
鍼灸専門学校の卒業と共に鍼灸国家資格を取得し、岐阜・愛知の鍼灸院・接骨院にて臨床経験を積み重ね、伊藤はり・きゅう院を開業。
母校の部活を中心に大会に帯同(アスリートのコンディショニング・ボディケアを担当)

はり師:第146141号/きゅう師:第145916号

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