投稿日:2017.03.24 最終更新日:2023.04.12
股関節痛 グロインペイン症候群
こんにちは。
日差しが強くなってきてくれていますが、日陰や建物の中はまだ寒く感じます。
外でも風があると暖かいとはなかなか言えませんね。
気づけば来週末には4月です。
温かくなるのももうすぐそこですので、しっかりと体調を整えていきましょう。
さて股関節の痛みのことについて以前、変形性股関節痛について書かさせていただきました。
股関節の痛みで最も多いものだと思われるのですが、今日はスポーツの中で股関節の痛みが出るグロインペイン症候群について書いていきます。
股関節の痛みで骨や関節に異常がある方でなく痛みを感じる方の大半が、スポーツをされている方と感じています。
あまり運動をされない方ですと、腰に痛みが出ることが多くなります。
腰痛の際にも下肢の影響で腰に痛みが出ると書かさせていただいているように、股関節の痛みとして出るのではなく、腰痛になってしまっていることが多いです。
さてグロインペインと聞くと聞きなれない方も多いのですが、グロイン(groin)とは股関節のことです。
ペインとは痛みのことですので、股関節の痛みをさします。
痛みの箇所が一か所ではなく、鼠径部・内転筋近位部・坐骨部・下腹部、時には睾丸の後方に痛みが出ることもあります。
原因は体幹から股関節にかけての筋肉や関節の柔軟性の低下(可動域の減少)、骨盤を安定性の低下、体幹と下肢の連動がうまくできないこと(協調性の低下)が挙げられます。
一回の衝撃などで痛みが出る外傷とは異なり、繰り返しかかる負荷によって発症する障害となります。
特に多いのがサッカーで、キックの動作の際に股関節に大きな運動が必要であり、大きな力発揮をするために、痛めてしまうことがあります。
また中腰姿勢での動きが多いスポーツでも股関節にかかる負担が大きくなるために、グロインペインとなることが見受けられます。
内転筋の硬さが原因であったり、腸腰筋・腸脛靭帯(大腿筋膜張筋)の柔軟性が落ちていることが原因となることもあります。
恥骨筋の動きが悪い場合には、恥骨結合炎と診断されることもありますが、恥骨結合炎も広い意味ではグロインペインと言えると捉えています。
対処法として痛みの出る動作に関わる筋肉・関節の負担を取り除いていき、筋肉が協調して動けるようにしていくことが重要になってきます。
股関節に痛みが出ている際には、大腿の前と後の柔軟性の差や、内転筋・腸腰筋の硬さのチェックを行うとともに、片足立ちにて骨盤が安定しているかどうかを診ています。
硬さが出ていれば動きを悪くしてしまっている原因になりえますし、骨盤が安定していなければ動きの中で余分に負荷がかかってしまうことになります。
協調性・連動性において弱い筋肉があることで、うまく力発揮ができなくなることがあります。
もちろん弱い筋肉を鍛えていくことで痛みを小さくしていくことや再発予防ができます。
一度痛めてしまうと治りにくいとされているものではありますが、体のバランスをしっかりと整えていくことで痛みの改善を行っていけます。
痛みが長期化していけば、運動を制限しなければいけなくなりますので、早め早めに痛みに対して対処していきましょう。